2013年11月5日火曜日

「何を弾くか」ではなく「どう弾くか」

クリスマスコンサート、そして2月のピティナピアノステップで生徒さんが演奏する曲目のご提案をさせていただいています。

保護者の方々から、
「この曲はレベル的にどうなんでしょう?簡単すぎませんか?」とか、
「去年弾いた曲より難易度は高いんでしょうか?」
などといったご質問をいただきます。

私が軸にして考えたいのは、「何を弾くか」ではなく、「どう弾くか」の部分です。


聴き栄えのする曲、難易度の高い曲、挑戦させたいお気持ちはとてもよくわかります。

しかし、それらをただ指を動かして弾くだけでは、音楽の本質、『音で表現する』ということに到達することができません。

「ピアノという楽器から美しい音色をいかに出すことができるか」、私はそれを重視して生徒さんに演奏してもらいたいと思っています。

一音一音を美しい音色で奏でるのは実は簡単なことではなく、生徒さん側にも指導者側にもとても根気のいる作業です。

一見簡単そうに思える曲も、そういうところにこだわって弾くのはなかなか簡単ではないのです。

また、そこをおろそかにすると今後ずっとそれができないまま、それを知らないまま、ピアノを弾くことになってしまいます。

そしてあるとき、弾ける曲に限界がきてしまうのです。


実際、私は高校生や大学生になってから、それができていない自分に気づき、このことをとても悔やんだ時期がありました。

「小さいうちにここをしっかり学んでいたら、もっと音楽的な演奏ができるようになっていたはずなのに」と。

生徒さんにはできる限りここの部分をクリアして、正しいフォームで、美しい音色を出すためのテクニックを学んでほしいと思っています。

音楽を専門にしないにしても、美しい音色を奏でるためのテクニックは、必ず生徒さんたちの宝になるに違いありません。

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