2024年6月25日火曜日

ピアノを弾くのが辛くなったとき












こんにちは。

木幡平尾のピアノ教室です。

6月も終わりに近づき、ようやく梅雨入りが発表されました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

教室では来月中ごろに開催予定のサマーコンサートに向け、準備を進めています。

皆さまお一人お一人のペースで練習に励んでくださっています。

今回は小さな生徒さんたちの部に中高生がゲスト出演してくださることになっています。

お兄さん、お姉さんの演奏、楽しみにしていてください!




さて、先日、中高生のレッスンで「先生はピアノが嫌になったことないんですか?」とご質問がありましたのでお答えしたいと思います。

結論から申し上げますと、私自身は幼少期~現在まで、「ピアノが嫌になった」記憶はありません。
しかし、音楽大学に入ってから「ピアノを弾くのが辛くなった」時期はありました。


もちろん、子どものころから落ち込んだり悔しい思いをすることはありました。

例えば、小学6年生の時に受けたコンクールで思うように弾けず、くじけそうになったことがありました。

しかし、数日後には前を向いて練習を再開することができました。

その後もこの程度の出来事は何度もありましたが、本当に辞めたいとは思いませんでした。

いつも「ピアノがうまくなりたい!」という一心で乗り越えていました。

その思いを持ち続けて受験に挑み、音楽大学に入学することができました。


しかし入学後、人生で初めて「ピアノを弾くのが辛い。」と思うようになります。

一番の理由としては、「自分の才能の位置を知った」ことだと思います。

①周りには自分より才能のある人ばかり。
しかも今後どうあがいても到底追いつくことのできないような、生まれ持ったものの違いを感じた。

②レッスンの際、先生の求めることが高度すぎて消化できない。
(先生はピアニストとして第一線でご活躍なさっている方でした。)


周りの学生も、先生も、とにかくレベルが高く、それは自分がこれまで行ったことのない、見たことのない環境でした。

もっと早い段階で自分の位置に気が付けば何かしら策を取れたのかもしれませんが、私が気付いたのはこの時期になってからでした。


それでも年に一度の学内選抜コンサートには出たいと思い、オーディションに向けて練習をしていました。

けれども先生と嚙み合わない毎週のレッスン。

自分の理解力・技術力のなさ、先生に対する申し訳なさ、何をどうしたらよいのかわからなくなり、ピアノを弾くのが辛くなっていきました。

追い詰められてすっかり自分を喪失してしまいました。


さらに別の角度から追い打ちをかけたのが、就職活動です。

教員免許や楽器店のグレード等、その他音楽以外の資格もいくつか、少しでも就職に繋がりそうなものを取得し、できる限りのことはしたつもりでしたが結果に繋がりませんでした。

当時は就職難だったこともあり、私だけでなく周りの多くの音大生も同じような状況でした。

ここで、「ピアノ(あるいは他の専攻楽器)が上手いからといって就職できるわけではない」という事実を知ったのは救いだったのかもしれませんが、「今まで続けてきたことは一体何だったんだろう」という虚無感がものすごく、益々まともにピアノを弾ける状況ではなくなっていきました。

本当に毎日泣いてばかりで両親にも心配をかけたと思います。



こうして当時は精神的に疲れて果ててしまっていましたが、今、時を経て振り返ると、そのような苦い経験は確実に私の中でプラスになっていると感じます。

日々、生徒さんたちの気持ちに寄り添うことが何より大切だと考えて指導していますが、
挫折を経験したからこそ、彼らの気持ちがわかる瞬間がとても多くあります。

苦い経験も私の人生においては必要なことだったんだ、とピアノ教室を始めてからはよく理解できるようになり、前向きに捉えられるようになりました。

(ピアノ教室をはじめたきっかけについてはこちらに書いています。)


私の過去の話が役に立つのかどうかわからないのですが、生徒さんたちが将来のことを考える際に少しでも参考になればと思い、書きました。

もし他にもご質問がありましたら、どんなことでも気軽に聞いてください。







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